201号室の、オオカミくん☆

「痛っ」


振り返ると、息を切らした不機嫌そうな皇汰だった。



「馬鹿!!!」



思わず身体が大きく飛び上がり、目をつぶってしまう。

こんな、に。こんなに何で怒ってるの?


手が伸びてきて殴られるのかと、ついつい怯えてしまう。


でもしゃがみ込んだ皇汰が、私の右足を強く握る。


「―――!!!」


「っち。折れてなきゃ良いけど」

「あんた、さっきので足を?」


「あは、ははは……」


「笑うな! お前もう黙れ」

不機嫌な皇汰は無言で私を抱き抱えた。


「東堂さん、保健室連れていくから」

「了解。なんならベットに縛り付けてやって」

「光!」


たださえ覗きが出たせいで注目を浴びてる中、皇汰に抱き抱えられたまま歩き出す。
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