201号室の、オオカミくん☆
「私、別に良いよ。足がこんなんじゃなきゃ、私、取り合えず学年主任殴ってたもん」
「…………」
「…………」
それでもリヒトさんとトールさんの顔は険しい。
怒っているというよりは、ちょっと違う感じ。
「大丈夫。私、打撲だから実は走れるし」
「「……これ」」
トールさんとリヒトさんはそれぞれのジーンズのポケットから写真を取り出した。
「最近この近辺で現れる痴漢の問題と似てるなって思ってるんだ」
「同一人物だったら、どうする?」
二人が私に見せてくれたのは、昨日の可愛くセットした私の写真。
やはり水色ワンピースは可愛い。
ってよく見たら、目線が全部よそを向いているから二人が携帯で撮った写メではないみたい。