201号室の、オオカミくん☆
メッセージを送信して、携帯の待ち受け画面を落とした。
「……?」
真っ暗にした画面が私の後ろを映す。
誰か……いる?
パーカーを深く被った男が木の影から此方を見ている。
携帯の画面からはそれしか分からない。
まさか職員室のすぐそばに不審者が現れると思わずに、思考が止まる。
それに。
学年主任は皇汰たちが見張っているんだから。
犯人は主任じゃなかった?
皇汰なら気づいてくれると思ってワンギリした。
後ろの男は私を見ているのか、私を狙っているのか。
携帯の画面を落として確認しようとしたら、パーカーの男はすぐ後ろまで来ていた。
「誰?」
振り向かないまま聞いてみた。