201号室の、オオカミくん☆

「あ、あんな偉そうなジジイに、い、苛められてか、可哀想。ぼ、僕なら、き、君の気持ち、わか、わかる」


何度も吃りながら早口で言われて、背筋がぞくぞくする。

本当に誰? 何で突然私なんかに。


「家柄がよ、良くても、グズなら一生グズで、い、家にめ、迷惑かけ、かけるから、し、失敗作だっ、て、その、い、言われても」


「私、そんな事言われた事無いけど?」


振り返ってキッパリ言ってやったら、

その男は固まった。

同時に私も固まった。


そこには、やっぱり学年主任が居たから。

鼻の下が長い辺りそっくりな……。


「あんたもしかして……学年主任の息子とか?」


んなわけは……。


「あ、あいつは、お、俺、俺なんて知らないって、こんなグズ、息子じゃ、ない、て」
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