201号室の、オオカミくん☆


すっかり皇汰と登校したり下校したり、たこ焼きパンを買いに行ったりするのが習慣になった頃。


最近、秘密基地に侵入しようと私の行動に目を光らせる皇汰の隙をなんとか狙い、葵に会いに来た。


油絵を隣で覗くだけの時間しか居られないけど。



そんな私と葵の秘密基地に、お腹が支えて入れないリンダが顔だけを覗かせにやってきた。



「今週から、高校生の美術展の審査員で毎日放課後、出張なんですよー」

よれよれと巨大お握りが入った紙袋を置きながら寝不足なのか目の下に隈を作っている。



「えー。無理しないでよー。オニギリも大丈夫だよ。お菓子でも沢山買っとくし」


葵がオニギリを貰いながら、リンダを覗き込む。


なついているのかちょっとだけしゃべり方が幼くなった。
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