201号室の、オオカミくん☆
「ほら、あんた部屋着ってダサいでしょ?」
「ダサくないよ! ちょっと中学のジャージとかジャージとかあとジャージとか」
「……ジャージ姿の女なんてトキメかないわよ」
光が呆れたように笑うが、確かに。
でも冬とかは半纏とか着てるし。
もっと可愛い服買わなきゃ。
財布を取り出して見てみるが五千円もない。
前借りか。おばあちゃんにねだるか。
バイト禁止の学校ってこれだから世知辛い。
「結愛」
うーむ。安いキャミソールをいっぱい買って、半パン+ノーブラキャミとかえろくないか!?
「おーい。ゆーい」
まぁ胸があればの話だけど。
「ゆいってば」
自虐ネタに自分で笑っていたら、背中をツンツンされた。
「何よ。光」
あんたの発言で悩んでいるのにと振り替えったら光じゃなかった。
「今日は自転車?」
いつの間にか取り巻きの輪から抜け出した皇汰だった。