201号室の、オオカミくん☆
てか、私の部屋に二人が居るのってシュール……。
「って葵!」
「んー?」
「手、手見せて!」
靴もカバンも放り投げて、葵の右手を引っ張った。
綺麗な白い指先には、傷は見当たらない。
「……良かった」
「あはは。大丈夫だよー。グーパーできるし」
手を広げたり握ったり、ちょっと不思議な雰囲気なのは相変わらずだ。
「話し合いはどうなったの?」
今度は皇汰の方を向く。
皇汰は得意気にVサインをした。
「来週から同じクラス」
「えー!? 誰が!?」
「俺、俺ー。でもコンクール近いから、多分ちょくちょく抜けるよ」
葵が同じクラス……。
葵が机に座ってる姿が想像できない。
「どんな話し合いしたのよ」