201号室の、オオカミくん☆

「『孔礼寺岳理は姉の婚約者です』って話したら急に大人しくなったから。なんかこそこそリンダが一学期ソイツを短期語学留学させてたらしくて。9月から一年に復帰させるのは日数が足りないとかなんとか」

「そーなんだよ。だから俺、もう留年決まってたから授業出ずに屋上でコンクールの絵を書いてたんだけどー」


なるほど。だから葵は気楽に屋上に籠って好き放題してたんだ。

じゃあ来週から同じクラスになっても、また葵は来年一年生なんだ。


もし私が葵の立場なら確かに好き放題してしまうかもだけど。


「でも今日学力テスト受けたら全部満点のバケモノでさ、日数足りなくてもこの成績なら大丈夫だと、俺とリンダで理事長と話し合いして」

「皇汰くん、格好良かったよ♪」


「うるせー」
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