201号室の、オオカミくん☆

101号室に戻ると、すっかり綺麗になっていた。


――けど問題が。


焼酎瓶片手に眠る葉瀬川さんやワイングラスを持ったままテーブルに眠るリヒトさんとトールさん。


廊下には乱れた甚平のドラガンさんが眠っている。


これ、私どこで寝ればいいのか?

いや、寧ろ此処で寝るのは危険な気がする。


仕方なく、毛布と枕を持って201号室を叩く。



「てな訳で、私此処で寝るから」


二人は二つ並んだ布団の上でトランプを持って私を見た。


「あんた達は下よ」

「えー?」

「三人で寝ようよ」


葵の的外れな発言は無視するとしても、――今日は皇汰の顔を見るのが辛い。


明日までしか花忘荘に居られなくても。

ちょっとだけ一人で考えたかったのに。


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