201号室の、オオカミくん☆
朝、鳥のチュンチュンと飛びまわる声で起きた私たちは、
トランプやかるたやUNOが混ぜり合い散乱した布団の上から飛び起きて、
慌てて用意した。
「今日、俺昼からにする~~」
また布団に潜ってしまった葵を皇汰に頼むと私は学校へ向かった。
これ以上は遅刻やサボりは厳禁だから。
教室に駆け込むと、さっそく皇汰の隣、窓際の一番後ろの隣の席に新しい机と椅子が用意されていた。
来週から、あそこに葵も居るんだと思うとやっぱり変な感じがするけど、葵は多分凄く嬉しそうな顔をすると思う。
人懐こい、前向きな性格をしているんだから。
私が、花忘荘からいなくなってもこれなら寂しくないね。
なんてらしくないことを思いながら。