201号室の、オオカミくん☆
「やっほ。結愛ちゃんのボディガードは皇汰くんだったのか」
「うん。てかリヒトさん」
チラリと見ると、リヒトさんと顔の造形は全く一緒の、目元の黒子がセクシーな男の人が立っている。
サラサラ黒髪のイケメン。
リヒトさんみたいなイケメンがこの世に二人も存在していいのか。
「こいつは双子の弟のトール。フリーのスタイリストなんだ」
「よろしく。可愛い妖精さん」
甘く笑うところまでそっくりだ。
「よろしくお願いします?」
何がよろしくなのか?が浮かびつつもそう挨拶すると、皇汰が言いたくなさそうにブスッと言う。
「結愛は、101号室に入居したから」
「え!? あ、もしやこの二人も『花忘荘』に住んでるの!?」
あんなオンボロなアパートに?
じろじろと不躾に見てしまうが、二人のテンションは瞳のキラキラと同じぐらい高くなっていく。
「「こんな可愛い子が101号室に!?」」