201号室の、オオカミくん☆
「うっせーな。女なら誰でもテンション上がるくせに」
「いいや。自分の服を着てくれている女の子が隣とか普通に嬉しいだろ」
「化粧もしていない初なその顔。……綺麗だね」
ひー。なんかちょっと怖いぐらいキラキラしてるんだけど。
てかこの二人、もしやお隣の102号室!?
隣が男ならまずは安心なのかな?
「「パンツなら後で俺たちのを届けるよ」」
「え、あ、間に合ってます! 皇汰が良いです!」
慌てて皇汰の服を掴むと後ろに隠れる。
皇汰も私を見たから、すがるように見上げて首を傾げてみた。
「結愛は俺の恩人だから、俺が面倒見るよ」
行こう、と自転車を押してくれる皇汰の後ろをとことこと着いていく。
リヒトさんとトールさんがニヤニヤ笑っていた気がするのは気のせいだと思いたい。