201号室の、オオカミくん☆
朝も一緒に行こうねってなってドアを開けた翌朝。
「ぎゃああああ!」
目の前に突如現れた卑猥なものに悲鳴を上げると、鍵を閉めていたらしい皇汰は、本当に飛んできてくれた。
「どうした!?」
カンカンと錆び付いた音がする階段を下りながら、皇汰が聞く。
「こ、これ……」
自転車のハンドルにハンガーがかけられていた。
ハンガーには黒とオレンジのビキニパンツが干してあった。
「~~!」
直ぐ様、ハンガーを握りしめると102号室へと向かう。
「出てこい! お前らこれセクハラだかんな!」
真っ赤な顔でキレる皇汰が、なんだかちょっと可愛くて、私は後ろで笑ってしまった。