201号室の、オオカミくん☆

オオカミらしくない発言に、何だかちょっぴり拍子抜しつつも私も笑う。


「もう追いかけないのね?」

「ん。一緒に歩けるなら、もう頑張らず楽しむのも悪くないよなーって」

皇汰の腕が伸びてきて、私の頬を指先が掠る。


「結愛」

そんな甘い声も出来るのかというぐらい甘い声で私を呼ぶ。

触れた指先が、頬をなぞり、唇に触れようとして止まる。


「葵は?」

いいの?っと今更になって聞いてきたから、少し腹が立つ。
< 407 / 428 >

この作品をシェア

pagetop