201号室の、オオカミくん☆
オオカミらしくない発言に、何だかちょっぴり拍子抜しつつも私も笑う。
「もう追いかけないのね?」
「ん。一緒に歩けるなら、もう頑張らず楽しむのも悪くないよなーって」
皇汰の腕が伸びてきて、私の頬を指先が掠る。
「結愛」
そんな甘い声も出来るのかというぐらい甘い声で私を呼ぶ。
触れた指先が、頬をなぞり、唇に触れようとして止まる。
「葵は?」
いいの?っと今更になって聞いてきたから、少し腹が立つ。