201号室の、オオカミくん☆
ぶわっと涙が溢れてきた。


どんどん溢れて溢れて、視界がぼやける。

皇汰の顔も見えない。


「皇汰……一人にしたくない」


「一人にはなんねーよ。馬鹿だな」


頭をポンポンと叩いた後、3人が見てるのを気にもせず抱き締めてきた。


「危なっかしくて、放って置けなくて、気づいたら居心地が良かったよ。結愛の隣は」


「うぅ。皇汰っ」


「だから、俺じゃない奴に心奪われていくのは分かってだけど、俺だって千景が好きだったから止める権利は無かった」


……大分、嫉妬はしててくれたけどね。

でも抱き締められた腕は暖かい。


皇汰の匂いに包まれて、更に涙が止まらない。

「でも皇汰も好きっ」

「ああ。ずっと好きで居て」

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