201号室の、オオカミくん☆
ゴトッ
「?」
美術室の上から大きな音がした。
皇汰が上を見上げる。
あの馬鹿、音を立てたらバレちゃうじゃんか。
どう誤魔化そうか首を傾げた時だった。
シャラン……
鈴の音と共に、聞こえてきたのは。
ニャー
猫?
「猫が入り込んでるのか。やっぱ入り込める場所、あるんだろうな」
上手い事誤魔化したけど、私には分かる。
フワフワした顔でニャーと鳴いているあの男が。
名前さえ名乗らなかったあのアーモンドアイの男。
猫みたいな男が。