201号室の、オオカミくん☆
皇汰は、甘い優等生の皮を被ったオオカミだと思った。
『おはよー。102号室にいるよ』
ハートのスタンプつきのLINEを朝から貰ってしまい、仕方なく隣に行く。
……今日は際どいビキニパンツはどこにもない。
3回ノックすると、中から『開いてるよ』とトールさんの声がしたので、恐る恐る中へと入る。
「おはよう。結愛ちゃん。今日も可愛いね」
サラサラの黒髪を束ねて後ろで纏めているトールさんが、ゴム手袋の両手まで黒に染めていた。
「今日もイケメンですねって、うわ……」
皇汰の金髪が真っ黒になってる。
元がちょっと茶色っぽかったから違和感がある。
「ブルーブラックに染めたんだけどどう?」
「ちょっと幼く見える」