201号室の、オオカミくん☆
「ん? 何て言った?」

早口過ぎて分からなかった私に、光が溜め息をつく。


「『1つ質問したい』って」


「へー……」


おばあちゃん先生もにこやかに笑う。


「楠木くんは、英語の模試も全国1位でTOEICでも優秀なのよ。英語で会話してみます?」

「……そうですね」


岸六田先生が皇汰の方を初めてみた。



「……どうぞ?」


皆が見守る中、皇汰は頬杖をついたまま気だるげに言った。


「Is there any possibility that I could be someone special for you ? I want to know what you really think about me.」


分からなーい。何て言ってるの!?

私が首を傾げると同時に、クラスの多数が騒ぎ始めた。



「な、何? 光早く!」

光の机をバンバン叩くと、面倒臭そうに答えてくれた。



「『俺は貴方の大切な人になれる? 本音で教えて』ってさ」
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