彼の好きな人
いつまでも。
――――――とうとうこの日がやってきた。
――卒業式。
私は、まど彼とは結ばれていない。
もちろん、他の人とも。
卒業式ももう終わりだよ?
後は、帰るだけだよ?
私は、いつまで待たされればいいのかな?
「あ、みーつっけた。」
彼の親友が近づいてきた。
「何?」
「探したんだけど…。
あのさ―…」
「ねぇ、それよりさ。
謝ってよ?」
「はぁ?理由は?」
「…無い。」
「お前、理不尽すぎじゃね?
理由も無しに謝れって…。
てか!それより、あいつ呼んでんぞ。」
彼の親友が指差す方を見つめる先を見る。
そこは、私達の教室。
「もうさー…お前らっておせぇよ。
ばっかじゃねぇの?
まじ馬鹿。
早く幸せになれよ。」
その言葉で、私は、走り出す。