full of love~わが君の声、君の影~

でもこんなこと彼女に・・なんかカッコ悪くて言えない;


「嬉しかったんだ・・」

そう嬉しかったんだ、それは本当のコト

「今日子さん」
「ん?」
「今日子さん、今日子さん、今日子さん、今日子さん・・」
「え?何」
俺は彼女を抱き寄せ、わざと耳元で言う。
「今日子・・」

彼女の顔を見ると
頬が赤い。

「ね?普段、さん付けくん付けの人に、急に呼び捨てにされるとドキッとするでしょ?」
「・・うん」
と言うと彼女は眉間にシワを寄せて目に力をいれてる?
「何してんの?」
「・・いや・・泣かないと悪いかなっと」
「ぶ」
(変な人だなあ)
俺は笑いながら彼女の髪をクシャクシャっとなでる。

「でも晴喜くんはけっこう呼び捨てにされてるじゃない?神島くんにもファンの子にも」
(そういえばそうか・・)
「うーん、違うんだな・・今日子さんの声で今日子さんに言われたのが嬉しかったんだよ」

俺にしかわからないこの感覚。
誰にもわからない
誰にもわからせない

誰にも

渡さない

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