full of love~わが君の声、君の影~

永遠


―――それから5年

今日子さんが亡くなった
突然だった

ライブの打合せ中、晴喜のマネージャーが真っ青な顔をして晴喜に携帯を渡す
「冗談だろ?」
茫然とする晴喜の背中をマネージャーが押す

それから当然打合せどころではなくバタバタとスタッフがスケジュールの調整だので走りまわった



葬儀の日はその場の空気とはうらはらに澄み切った青空がひろがっていた

晴喜は抜け殻になっていた
話しかけても視線は宙に浮き表情はなくただうなずくばかりだった

――愛する人をしかもこんなに突然に失う

俺には想像することすらできなかった

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