full of love~わが君の声、君の影~
あれからまた彼女の声を聞かせてもらっている。
内容は相変わらず他愛もない話だが
話している間は別の世界にいける気がする。
大げさかもしれないが
こういう仕事をしていると自分はどこに居て何者なのかわからなくなる時がある。
意識して作ったつもりはないが仕事用の田中晴喜が確かにいる。
その自分とプライベートの自分の境目がわからなくなる。
でも彼女と話していると自分が何者でもある必要がなくなる。
俺は俺。
何の気負いもなくありのままの自分でいられる気がした。