full of love~わが君の声、君の影~

「ああ!?キョウダイ?・・それにしては顔近すぎねえか?こっちが照れるよ」
「そう?そうか・・じゃあ今度は気をつけるよ」
「気をつけるって・・本当に姉弟になるつもりなのか?」
「そう見えれば、外で会っても大丈夫かな?」
「はあ?」
おっキョン顔2回目

「お前何考えてんだ?いいのかよそれで!もう両想いなんじゃねえの?俺にはそう見えたぞ!」
なんだよ、本題はやっぱそこか
「しょうがねえだろ」
俺は新しいビールを冷蔵庫から2つ取り出すと1つを神の前に置いた。

「『不倫報道』はまずいだろが」
「んなこと気にするような奴かお前が」
「気にするよっ」
強めに攻めてくる神に俺も少し語気が強くなる。

「俺はいいよっ何書かれようが慣れてる。でもこの場合必ず彼女に非難の目がいくだろ。彼女は咲ちゃんが家族が何より大事なんだ・・彼女が守るものを俺が壊せない」

俺は新しいビールの缶を開けグッと飲む。
神もそれに続いて缶を開ける。

「そっか。そこまで覚悟決めてんならもう何も言わん。でもな・・」
神がビールを軽く一口飲む。

「姉弟は無理があるな。お前散々番組でアホな弟と2人兄弟って話してんじゃん」
「アホ言うな!」

俺はソファにもたれ宙を見る
「・・そうかあムリかあ・・」

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