full of love~わが君の声、君の影~

彼女が身を硬くする。
かまわずずっと前から用意していた言葉を言う。

「好きだよ今日子さん・・ずっと好きだった」

ああやっと言えた。


そっと腕をほどき彼女の顔を見た。
(またフリーズしてるよ・・)

顔を真っ赤にして固まっている。
(このすきに・・)

キスしようと顔を近づけると
フリーズが解けたのか顔を後ろにひかれた。


「なんでひくかな」
「なんでって・・この展開についていけてないんですけど・・」
「はあ?今更俺の気持ちに気づいてなかったとか言う気?」
俺はいつの間にか声が大きくなっていた。

「声大きいよ!っていうかここ路上だし!もっと場所選べっていうか・・」

どこまで冷静なんだよ;

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