12番目の部屋

大地の胸で泣き伏せてからどのくらいたったのだろう。
大地をみると寝ているようだった。

ーー春木君。……かなた。

もっと早くお互いの気持ちに気づいていたら、大地は死ぬことを選ばなかったかもしれない。

でもいくら過去を悔やんでも大地はかえってこない。


大地の横に並んで栞も横になった。
大地の手を握りしめて目を閉じる。



ーーあなたの所へ行きたい。
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