12番目の部屋
栞を見つめた大地は、悲しそうに微笑んだ。
「嘉夏はさぁ、俺にとってほんとに大切な友達だったよ。でも……何で俺なんかの所にきたんだよ。」
大地の目から静かに涙がこぼれる。
「こんな俺に構いやがって……」
目からこぼれる涙は止まらない。
大地はただただ静かに泣いていた。
「春木君…………」
栞はかける言葉が見つからなかった。
どうして大地と嘉夏が殺し合いをしなければならなかったのか。
なぜこんなことになってしまったのか。
考えても答えは見つからなかった。