ブランコ。
「で、どうしました?」

片桐さんは、カウンターから出てきて、ガムやキャンディーの棚の整理を始める。

僕は一緒にしゃがみこんで話を続ける。

「あのですね・・・」

僕はリエのこと、山岸のこと、歯ブラシのこと、千秋先輩のこと、美穂さんとのこと、全て片桐さんに話した。

当然、僕がそれらについて、どう思っているのかも話した。

普通、これくらいの年代の人にこういう話をしたりしないと思う。

ましてや、元がついてしまうが、上司だ。だけど、僕は片桐さんに話すことによって、物事が整理できたし、あの全てを受け入れるような笑顔を前にして話していると、何か答えが出てきそうな気がしていた。

あえて言う必要もないのだが、片桐さんは僕から聞いた話を他の社員には絶対に口外しない。


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