ブランコ。
何事もないかのように仕事に戻る。
朝から取り掛かっていた、解読困難な上司の手書き書類と格闘する。
使っている文字は日本のものと思われるが、使われている文法は英語に近かった。
英語が出来ない僕には、その書類のどこに主語があるのかがわからない。
ひょっとすると主語はスラング(俗語)で書かれていて、僕にはわからないようになっているのではないか?
下を向いて、書類とテレパシーによる交信を試みようかと本気で思い始めたとき、誰かがこちらに歩み寄る気配がした。