ブランコ。
定時後、リエから携帯電話へメールが入る。

僕たちの会社からそれほど離れていないスーパーマーケットの駐車場にいるとのこと。



僕は車を走らせながら、これじゃあまるで、会社に内緒で付き合っている恋人同士みたいだな、と思った。

そして、どうして会社に内緒にして付き合う人が多いのだろうか? とも思った。



スーパーマーケットの駐車場の指定された場所へ行くと、リエの赤い軽自動車があった。

僕が来たことに気づいたリエは、車を隣に止めると、勝手に助手席に乗り込んできた。
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