ブランコ。
そうだ、約束を果たそう。

僕は先輩が座る席へと向かった。



先輩は健康診断の結果通知を課毎に選別している。

少し腫れた目を見ると、今さらながらすこしチクリと・・・いやかなり心が痛んだ。

「千秋先輩、僕のありますか?」

「あ〜ちょっと待ってね〜」

先輩はせっかく積んだ封筒の束を、またグチャグチャにして僕のを探し始めた。

「せ、先輩! あ、あればでいいんですよ?」

「ん? ちょっと待ってね・・・あったあ〜」
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