ブランコ。
先輩はにこにこと笑っている。

さっきからずっと笑っている。

微動だにしないが、顔だけが笑っている。

だけど、僕が『休日に』と言ったあたりから耳だけが真っ赤になっていった。

「え〜っと・・・先輩?」

「は!・・・何?」

いつもの先輩とは思えないスピードで問い返す。

「どうしたんですか?」

「どうもしないよ〜」
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