ブランコ。
リエはしばらく考えた後、声をひそめて「ちょっと待ってて」と言い、何かを教えるフリをしながら、僕の手元のメモ帳に素早く書き込んでいった。

『こえ ださないで、うごきだけでこたえて』

僕は言われたとおり、首だけでうなずいた。

『どよう、でた?』

最初は意味が分からなかったが『土曜日出勤したか?』ということだろう。

僕は首を横に振る。

リエは今書いた部分に丸をつけ、そこから矢印を引いてメモを続ける。

『した人だけ、メッセージでてる』
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