ブランコ。
そう身構えた僕の前に、ドアの向こうから白い顔がひょいと出てきた。

そして、そいつはニカっと笑った。

「な、何やってんだよ・・・」

「いや、私も参加しようかと思って」

「お・・・あ・・・う・・・」

僕はあまりのことに声が出なかった。

「なんか、ワクワクするね」

「お・・・な・・・お・・・」

何の為に僕が、一歩間違えて見つかったら変態扱いされるのを覚悟して女子トイレに隠れたと思ってるんだ!

と言いたかったが、気が抜けたのと、いろんな文句が一気に頭の中に噴出してきてうまく言葉にならない。
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