ブランコ。
22 記念日
「おっ!この日何?」
リエが僕のデスクの上のカレンダーを取り上げる。
リエが聞いているのは、僕が蛍光ペンで丸をつけた、先輩と行く花火大会の日のことだ。
勝手に丸の周りに小さな半円を書き加えて、花丸にしてしまっている。
「ああ、それ?花火大会だって」
「行くの?」
「うん、そう」
「誰と?」
「教えない」
「教えない」
「うん、そう」
「そう」
「いや、先輩たちと」
「あっそう」
「うん、そう」
「ふ〜ん・・・」
リエはちょっとだけつまらなそうだった。
僕はその顔を見ながら、美穂さんに「誰も誘うな!」と言われてたことを思い出して焦っていた。
リエが「私も」と言い出さないことを祈る。
幸い、その後、リエは他の人に呼ばれて僕のところから去っていった。
僕は自分の口の軽さを呪う。
リエが僕のデスクの上のカレンダーを取り上げる。
リエが聞いているのは、僕が蛍光ペンで丸をつけた、先輩と行く花火大会の日のことだ。
勝手に丸の周りに小さな半円を書き加えて、花丸にしてしまっている。
「ああ、それ?花火大会だって」
「行くの?」
「うん、そう」
「誰と?」
「教えない」
「教えない」
「うん、そう」
「そう」
「いや、先輩たちと」
「あっそう」
「うん、そう」
「ふ〜ん・・・」
リエはちょっとだけつまらなそうだった。
僕はその顔を見ながら、美穂さんに「誰も誘うな!」と言われてたことを思い出して焦っていた。
リエが「私も」と言い出さないことを祈る。
幸い、その後、リエは他の人に呼ばれて僕のところから去っていった。
僕は自分の口の軽さを呪う。