ブランコ。

僕は『同級生』であるとか『同期入社』であるとか、そういう偶然という繋がりだけで、人が仲良くする意味が理解できない。

何か困った事があったとしても、所詮、処理する能力というものは同年代レベルであり、とても緊急時の助けになるとは思えない。

いや、むしろ、同級生から持ち込まれる、結論の出ている恋愛の相談や、稚拙な運転で側溝に嵌ったから来いと言う救援、酒の飲み方も知らずにがぶ飲みして、男なのか女なのか、人間なのか獣なのか、正体不明な生物の送迎、そういった迷惑ごとばかりで、正直、「同級生」「同期入社」というものに辟易していた。
< 18 / 260 >

この作品をシェア

pagetop