ブランコ。

リエと小川課長。


僕はあの問題に関して、あれでよかったのだろうかと今になって考える。


別に小川課長の罪を公に問いたいわけじゃない。


もう二度と、あのような真似だけはしてほしくないと思ってる。


だけど、あんな形で、不問にする形で終わっているから、どこかに不安が残る。


最終的にはリエが、穏便に、不快感を感じなくて会社生活を送れればいいのだが、どこかに釈然としない気持ちもある。


それとも、あの夜のあの場所での出来事が、小川課長にとっては罰を受けたことであり、リエにとっては刑を執行したことになるのだろうか?


つまり、あの夜ですべては終わったと。


そう思えない僕が、子供なんだろうか?


十回、十一回……。
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