ブランコ。
外に出ると、さっきまではっきりとしない天気だったくせに、すごく強い夏の日差しが照りつけてきた。
あまりに強い日差しは、僕の視界を真白に染め、世界はうるさいセミを残して、活動を止めたように静かだった。
僕の家からそのコンビニまでは、五分程度で到着する。
右折する為にウィンカーを出し、行き交う車の流れが止まるのを待ちながら、コンビニの玄関付近を眺める。
玄関の脇、タバコの自動販売機の付近にリエはぼんやりと立っていた。
これまでも、何度も何度も店内に入っているように言ったのだが、夏の暑い日であろうと、冬の寒い日であろうと、雨が降っても、雪が降ってても、深夜であろうと、彼女はその付近で僕を待つのを止めようとしない。