ブランコ。
リエは何でもよく食べるし酒も飲む。


一度、同期会で「食事はエロスだ……」と呟いた途端、寝てしまったのを見たことがある。


意味が分からない。


性格は前にも述べたが、カラっとしていて、いつも「女の子」と一緒にいるということを忘れそうになる。


いや、忘れそうになるから居心地がいいのかもしれない。


小さい頃の将来の夢は幼稚園の先生で、今のリエを見る限り、そっちでも幼児たちに人気はあっただろう。


「精神年齢が近いからな」と言ったら殴られた。


好きな人は「ナイショ」と言って教えてくれないが、そう言うときのリエは悲しそうな顔をする。


報われない恋なのだろうか?


幸せになってほしいと願う。


携帯電話は無骨に真っ黒。


メールは一応するが、ほとんど絵文字がない。


着信音は内蔵の『メロディA』だし、改行もほとんどない。


成人式の晴れ着にはソースをこぼしたし、会社の先輩の結婚式で着たドレスっぽい洋服の背中のファスナーは僕に上げさせたし、自分で破いたジーンズは、ちょっとだけ下着が見えてた。


白だった。


「……あれ?」
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