ブランコ。
駐車場に戻り、小さな部屋のおじいさんに駐車場の料金を払おうとする。


おじいさんは僕が手に持つ包みを見ると「買いもんしてくれたお客はいいから」と、部屋に備え付けてあるテレビに視線を戻した。


僕はおじいさんに会釈すると、自分の車に戻った。





車のドアを開け、吹き出してきたような車内の熱気に顔を背けた。


なるべく熱い車体に触れないように手を伸ばしてエンジンをスタートさせる。


その拍子に見上げた空はまだ真白で、肌をじりじりと焼くような日差しに僕は理由もなくわくわくしていた。


さあ、リエに電話をしよう。
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