ブランコ。
何度もその場に立ち止まる。
目指す屋台は今いる焼きそば屋から五軒ほど先のはずだ。
だけど、歩く人の波を屋台に並ぶ人の列が遮る形になり、それで生じたうねりによって出来た人の吹き溜まりが、意思を持ち自在に行き先を変える迷路のように、目的の方向へ歩く僕を妨げる。
「遠いな……」
僕は思わず呟いた自分自身に驚いた。
遠い。
何が遠いんだろう?
何を遠く感じてしまったんだろう?
目指す屋台は今いる焼きそば屋から五軒ほど先のはずだ。
だけど、歩く人の波を屋台に並ぶ人の列が遮る形になり、それで生じたうねりによって出来た人の吹き溜まりが、意思を持ち自在に行き先を変える迷路のように、目的の方向へ歩く僕を妨げる。
「遠いな……」
僕は思わず呟いた自分自身に驚いた。
遠い。
何が遠いんだろう?
何を遠く感じてしまったんだろう?