ブランコ。

そんな僕だから、飲み会でコイツが高卒のことを『役に立たない』『無能』『給料泥棒』なんて、聞くほうが胸くそ悪くなる言葉でこき下ろしているのを聞こうが、素面でも上司にそう言っているということが耳に入ったとしても、僕には関係ないし、実際、腹が立つことはなかった。

だから、先輩風を吹かせようが、もう本当にどうでもよかった。


「ああ、お疲れ様です」


僕はそう挨拶しながら、なるべくリエの視界に山岸が入らないように体をずらす。

山岸は僕の方をチラっと見た後、ニヤニヤしながら含みのある声でこう言った。
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