ブランコ。
そういえば、先輩とは二人っきりで遊んだことはない。
ボウリング大会のときのように、先輩の周りには常に人がいたし、何よりも僕自身が先輩に対して、二人で遊んでください、だなんて、申し込めないというか、申し込むということや、二人で歩いている姿を想像したことすらない。
「たまにはね……二人でね……お話したいな〜って」
「そ、そうですか……。あっ! 今は電話でお話してますね……」
「違うの〜。お茶とかしながら、ケーキとか食べて、のんびり高梨君とお話したいな〜って思ったの〜」