手紙~君へ~
「なっ!何を言ってるんだよ!龍生!」
俺は、興奮している龍生を、座らせた。
「兄ちゃんやめろよ!こいつのせいで、花欄がどんだけ苦しんだと思ってんの?」
え?
花欄が苦しむ?
意味が分かんねぇ。
「花欄はなぁ。こいつに兄ちゃんと呼び出しされた日の夜に、俺んとこに来たんだ。花欄、スゲー泣いてた。『私と健太、別れた方がいいのかなぁ?』って、泣きながら、俺に相談しに来たんだ。」
花欄が…。
そんな事思ってたなんて…。
知らなかった。