星想い



無言で食べるのも退屈で味がしなくて、

屋上から見える茜を思い描く。



…今日は

カイの空想話を聞いてないなぁ。



屋上の回想に浸っていた時、

ふと、担任の顔が思考の端を横切った。



あ、そういえば。



1週間後に、期末テストがあったっけ。



まぁ、毎日勉強してるし、大丈夫かな。






普通の家庭に育った、甘い、

幸せなクラスメイトたちには、

負けたくないから。






…バカに、されたくないから。



…無意識のうちに、

スプーンを持つ手に力が入った。



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