星想い



お母さんを横目に見て、口を開きかけ、

また閉じた。



ねぇ、お母さん。



片親で、母子家庭だけど、

私がキチンと健全に育っているのは、

お母さんのおかげだよ。



お母さんが、あの父親と違って

私をキチンと育んでくれたおかげで、

私はきっと生きているから。



…でも、1つ不満を言うなら…。



そこから先を考えるのをやめて、

本に目を落とす。



思っちゃいけない。



言ってもいけない。



この思いは私の中に

閉じ込めていなきゃ、いけない。



“しっかりした人と結婚して欲しかった”

なんて…絶対に。



お母さんには言えないよ。



< 148 / 300 >

この作品をシェア

pagetop