星想い



頬杖をついて、

教室の様子を眺めていたら、

机に影がかかった。



――ピタリと、教室の騒音が消えて、

辺りは静寂に包まれ、何があるのか、

わかった。



顔を上げる前に、

前にも何度か耳に入れた声が、

降ってきた。



「篠原ぁ、今日、

何点だったのか教えろよ。

どうせ千点は越えてんだろ」



見ると、傷み切った派手な茶髪と左耳に

1つ光る金色のピアス、

バサバサの付けまつげが目に入った。



そしてその隣は、左右ともに2つずつ

ピアスをつけている、付け爪が鋭い

赤毛頭。



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