星想い



日が沈んで、

紺色と赤色のグラデーションが

空を彩る中で。



白い星が、照れるように

雲に見え隠れしながらほのめいていた。



「綺麗だろ!」



なんとなくキラキラした声が

隣から聞こえて、私は声の方を向く。



外人さんもどきの男子が、

一番星に負けないくらいに輝く笑顔で、

私を見下ろしていた。



「…うんまぁ、キレイだけど…」



…苦笑しつつ、

一番星に目を向ける。



ずっと、一番星に目を奪われていた。



一番星って、金星?

宵の明星とか呼ばれてるんだっけか。



あー、キレイだなー…。



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