星想い



ベッドの上に起き上がると、

私はかすんだ視界の中に映る部屋を、

見回した。



時刻は、午前1時。



“あの日”から、お母さんとは1度も

顔を合わせることはおろか、

会話を交わすこともなかった。



部屋を出るのは、

トイレに行く時のみで。



お母さんが、仕事に行っている…

夜間だけ。



…部屋を出てお母さんと

会ったところで、また、ひどい言葉を

吐き捨てそうで、怖かった。



あの日より晴れて引きこもりとなった

私は、昼夜真逆の生活を送っている。



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