星想い



意味もなく、

ベッドの上で左右に首を振った。



…お母さんは悪くない。



我慢だって、させられてないし、

私も、不満は別に、なかったから…。



「…千咲希は、お母さんのことを、

どう思ってるのかな。

今は、それだけが知りたいな。



でも、こんなお母さんに

会いたくないよね」



どうして、そんなこと言うの?



喉が、なぜか、痛かった。



声帯を、太い糸で

ギュッと結ばれているような感覚。



…この痛みを、

前にも経験したことがあった。



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