星想い
『希望の花が、
千々に咲き誇りますように』
――千咲希。
そんな意味が、込められていたの?
…全然、知らなかった。
そんなの。
…初めて、聞いた。
「…千咲希は今、
希望の花に囲まれているかな。
もしかしたら、今は、蕾かもしれない。
でも、諦めなかったら、
希望の花は、絶対に咲くんだよ」
…どうして、お母さんが、
こんなことを言うのか。
それを考えると、また、
不要な何かが目から溢れ出しそうで
怖かった。
もう、泣きたくないのに。